こんにちは!issues(イシューズ)高橋です。
今回はフリースクールについて調べていきたいと思います。この記事を読めば
□フリースクールとは?制度の詳細
□フリースクールのメリット・デメリット
について確認することができます。是非、最後までご覧ください!
フリースクールとは?
なんらかの理由で学校に通うことが困難な子どもたちを対象とした民間の教育施設となります。最大の特徴としては入学資格を設けていないこと・異なる年齢・年代の子どもが集まっていること・公立学校とは異なり、出席義務や成績評価がないことが挙げられます。
子どもの自主性を尊重し、個性を伸ばすことを重要視しています。また学習や生活などの支援・居場所の提供など様々なサービスを提供しています。
不登校の子どもはどれくらいいるのか
文部科学省によると、全国の学校での平成27年度中の不登校児童生徒数は小学校で27,583人、中学校で98,408人、高等学校で49,563人となっています。直近だと令和4年度に調べたデータがありましたが小中学校における不登校児童生徒数は299,028人であり、過去最多となっているようです。
また高等学校における不登校児童生徒数は60,575人であり、こちらも前年度から18.8%増加したようです。
いずれにしても不登校の子どもは増加傾向にあり、対策を打つ必要があります。
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/5aa667da-fe7f-4ea9-9ee2-7510121e6751/2d6548bb/20231016_councils_ijime-kaigi_dai2_01.pdf
政府はこの状況を受けて児童生徒が安心して学ぶことができる「誰一人取り残されない学びの補償」に向けた取り組みの強化を図るために令和5年10月17日に「不登校・いじめ 緊急対策パッケージ」を取りまとめました。
不登校・いじめ 緊急対策パッケージとは
- 不登校の児童生徒全ての学びの場の確保。落ち着いた空間で学習・生活できる環境を学校内に設置するため校内教育支援センター未設置校への設置促進。学校内外で支援が受けられていない児童生徒がオンラインで自宅等から学べるよう教育支援センターのICT環境整備。どこにも繋がっていない児童生徒に支援を届けるため、教育支援センターの合うとリーチ機能など総合的拠点機能の強化。
- 心の小さなSOSの早期発見。アプリ等による困難を抱える児童生徒の支援や専門家の支援を活用した心や体調の変化の早期発見・早期支援を目的とした「心の健康観察」の推進。1人1台端末を活用した子どものSOS相談窓口の集約・周知。スクールカウンセラー・ソーシャルワーカーの配置充実。
- 情報発信の強化
学びの多様化学校(不登校特例校)設置ノウハウや課題共有のための全国会議の開催、設置経験者を自治体に派遣し相談・助言が受けられる制度の創設等。
※いじめ緊急対策に関しては下記URLよりご確認下さい
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422178_00004.htm
上記のように政府としても右肩上がりで増加していく不登校児への対策を強化していますが、フリースクールの重要性も増してきています。
フリースクール制度について
フリースクールにはいくつかタイプがあり子ども性格や希望に合わせて選択することが可能です。
- 心のケアを重視するスクール
- 学校に復帰したときに備えて、勉強のサポートがあるスク―ル
- 専門家が社会生活を円滑に送るためのトレーニングが受けられるスクール
- 自宅でサポートが受けられるスクール
上記以外にも子どもの自主性を育てることを目指すフリースクールや特定の知識・専門スキルを学べるフリースクールなど様々あるようですよ。フリースクールの開所日数は週5日が最も多く、全体の5割を超えております。週1回から様子を見ることができたり子どもの生活リズムの状態に合わせて午前中のみ、午後からのみ通うことが可能です。
また、学校と併用しながら息抜きとして活用することもできます。あくまでも子どもの興味関心や状況に合わせて様々検討することができます。
フリースクールの課題
- 月額費用が掛かる
スクールによって金額は異なるものの月3~5万円ほどかかるため一般家庭にとっては経済的な負担が大きくなります。またフリースクールは高等学校には該当しないため高校の授業料に関しては高等学校等就学支援金を受けることができません。
- 学校によっては出席扱いにならない
小中学生は義務教育なので、フリースクールを利用している場合でもあっても籍は各学校に置かれたままの状態になります。不登校などの事情によってフリースクールに通っているので、文部科学省の要件を満たしているスクールであれば出席扱いにしてもらうことも可能です。
ただし、最終的な判断は各学校の校長が決めるため、条件を満たしているフリースクルーに通っていても校長が認めなければ出席扱いではなく欠席扱いになってしまうというデメリットがあります。
- 進学を目指すには勉強のレベルが足りない場合も
フリースクールには学習指導要領がありません。また学年や年齢が違う子どもが集まっているところも多く学習レベルもバラバラのため勉強に関しては個別指導になるのが一般的です。とは言え学校ほど厳しく勉強を強いることもないため進学を目指すには勉強のレベルが足りないことがあります。
- 高校卒業資格は得られない
小中学生は出席扱いになれば学校を卒業することができますが、高校生の場合はどんなに頑張って通ったとしても高校卒業資格は得られません。
フリースクールのメリット
- プロのサポートの下で学習できる勉強を教えるプロのサポートが受けられカリキュラムも様々用意されているため学年に合わせた勉強をすることができます。
- カウンセリングが受けられる
不登校になる子どもは心に様々な悩みや不安を抱えていることも少なくありません。フリースクールは将来きちんと自立できる力をつけるための施設です。そのためカウンセラーや講師がカウンセリングを行い悩みや不安を解決しながら将来に向かって歩き出す力をつけるサポートをしてくれます。
- 学校に行かなくても勉強ができる
少人数での授業やスタッフが個別に学習をサポートしてくれるので勉強に遅れる心配はありません。中学生であれば高校受験を見据えた学習プログラムを組んでくれるスクールもあります。
自治体によっては学校長が「出席扱い」しているフリースクールについて情報提供しているところもありました。
子どもを持つ親の大きな悩みの一つと言っていい不登校問題。学校教育とフリースクールの連携が実現すればより子どもにとって学びやすい・成長しやすい環境が整うこととなると思います。