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【石破政権】新執行部の顔ぶれと政策経歴を総まとめ

作成者: にしのやすひろ|2024/10/08 1:25:30

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自民党の新総裁に石破茂氏が就任し、新たな政権運営に注目が集まっています。地方自治体の議員の皆様も、石破新体制がどのような政策を打ち出し、地域にどのような影響を与えるのか気になるところではないでしょうか?特に、新たに選ばれた幹部たちの役割は、今後の政治の行方を左右します。

この記事では、副総裁の菅義偉氏をはじめ、幹事長の森山裕氏、その他主要な役職に就任した人物の経歴と取り組んだ政策を解説します。ぜひ最後までお読みいただき、新政権がもたらす影響を見極める際の参考にしていただければ幸いです。

【最高顧問】麻生太郎氏

麻生太郎氏は、1940年9月20日生まれの日本の政治家であり、自由民主党(自民党)所属の衆議院議員です。福岡県飯塚市出身で、石破茂総裁の下、2024年9月30日に自民党の最高顧問に就任しました。彼は、内閣総理大臣(第92代)、副総理、財務大臣など、多くの要職を歴任し、豊富な政治経験を持っています。また、実業家としての顔も持ち、射撃競技の元オリンピック選手でもあります。

経歴

麻生氏は、学習院大学政経学部を卒業後、家業である麻生セメント(現・株式会社麻生)の社長に就任し、実業界で活躍しました。その後、1979年の衆議院議員選挙で初当選し、政界に進出。彼は経済企画庁長官、外務大臣、総務大臣、自由民主党幹事長などを歴任し、2008年には自民党総裁に選出され、内閣総理大臣として麻生内閣を率いました。その後、第2次安倍内閣で副総理兼財務大臣として再び要職に就任し、財務政策に深く関わりました。

取り組んだ政策

麻生氏は、財務大臣として長期にわたり日本の財政政策を担い、特にデフレ脱却に向けた金融緩和政策に積極的に取り組みました。外交面では外務大臣として日本の国際的地位向上に尽力し、アジア太平洋地域での平和と安定に寄与する役割を果たしました。財政面での堅実な運営に加え、国内外での強いリーダーシップが評価され、幅広い支持を集めています。

【副総裁】菅義偉氏

菅義偉氏は、1948年12月6日生まれの秋田県出身の政治家です。自由民主党所属の衆議院議員であり、今回自民党の副総裁に就任しました。第99代内閣総理大臣としても知られ、安倍晋三元首相の内閣官房長官として長期間支えたことで、日本政治に深い影響を与えてきました。

経歴

法政大学卒業後、政治の世界に足を踏み入れ、1975年には中曽根派の小此木彦三郎の秘書を務めました。その後、横浜市議会議員として活躍し、1996年に衆議院議員として国政に進出しました。総務大臣や内閣官房長官を歴任し、2020年に自民党総裁選を制して総理大臣に就任。総理としては、デジタル庁の設立や新型コロナウイルス対応など、重要政策を推進しています。

取り組んだ政策

菅氏は、内閣総理大臣として「自助・共助・公助、そして絆」を掲げ、デジタル改革を推進しました。特にデジタル庁の設立や、携帯料金の値下げなど、国民生活に密接に関わる政策を実現。また、新型コロナウイルス対策として、ワクチン接種の迅速化を進め、1日100万回接種を目標に掲げました。任期中の台湾問題にも触れ、国際関係にも積極的に関与しました。

【幹事長】森山裕氏

森山裕氏は、1945年4月8日生まれ、鹿児島県出身の自由民主党所属の衆議院議員です。現在7期目の議員で、2024年9月に自由民主党幹事長に就任しました。鹿児島県内では、農家の息子として生まれ、その後、鹿児島市議会議員を経て国政へ進出しました。地元では強い支持を受け続けています。

経歴

森山氏は、1975年に鹿児島市議会議員に初当選し、以後7期務めました。1998年には参議院議員に当選、その後2004年に衆議院議員となり、現在に至るまで7期連続で当選を続けています。国政においては、農林水産大臣や財務副大臣、国会対策委員長など、多くの要職を歴任しました。特に農林水産政策や経済協定に関する対応での実績が知られています。

取り組んだ政策

森山氏は自民党内で農林族として知られ、農業政策に強い影響力を持っています。農林水産大臣として、コメの減反制度廃止や農業改革を推進し、TPP参加問題では党内で反対の立場を取りました。また、党内では国会対策委員長として与党運営においても力を発揮し、その手腕が高く評価されています。国際経済協定や地方振興政策にも関心を持ち続けています。

【総務会長】鈴木俊一氏

鈴木俊一氏は1953年4月13日生まれ、東京都出身の政治家です。自由民主党所属で、衆議院議員を10期務め、現在は自由民主党総務会長を務めています。父は第70代内閣総理大臣の鈴木善幸氏で、義兄に第92代内閣総理大臣の麻生太郎氏がいます。

経歴

鈴木氏は1990年の衆議院選挙で初当選し、以降、多くの要職を歴任してきました。財務大臣、環境大臣、東京オリンピック・パラリンピック競技大会担当大臣など、内閣の重要な役職を担い、自民党内でも政務調査会長代理や財務委員長などを務めました。また、衆議院外務委員長や厚生労働委員長としても活動しています。

取り組んだ政策

鈴木氏は財務大臣として、急激な円安に対処するため、為替介入を実施。受動喫煙対策に関しては分煙を主張し、禁煙政策に反対の立場を取っています。また、憲法改正や集団的自衛権の行使に賛成し、積極的な安全保障政策を支持しています。その他にも、夫婦別姓制度に対しては反対の姿勢を示しており、保守的な価値観を持つ政治家として知られています。

【政務調査会長】小野寺五典氏

小野寺五典氏は、1960年5月5日生まれ、宮城県気仙沼市出身の自由民主党所属の衆議院議員です。東京水産大学を卒業後、宮城県庁に勤務し、その後、松下政経塾に入塾。1997年に衆議院議員として初当選し、以降、8期連続で当選を果たしています。2024年9月30日に自民党の政務調査会長に就任しました。

経歴

小野寺氏は、外務政務官や外務副大臣を務め、外交問題に精通した議員として知られています。また、防衛大臣として3度の任期を経験し、特に防衛政策に強い影響力を持っています。さらに、衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員長や衆議院情報監視審査会長など、多くの重要な役職を歴任してきました。

取り組んだ政策

小野寺氏は、防衛・安全保障分野での取り組みが際立っています。防衛大臣として、自衛隊の能力向上や防衛政策の強化に貢献し、日米同盟の強化にも尽力しました。また、特定秘密保護法案への賛成や憲法改正議論への積極的な姿勢も示しており、特に集団的自衛権行使の見直しに賛成するなど、安全保障政策における保守的な立場が特徴です。

【選挙対策委員長】小泉進次郎氏

小泉進次郎氏(1981年4月14日生まれ)は、神奈川県横須賀市出身の政治家で、自由民主党所属の衆議院議員です。第45回衆議院議員選挙で初当選し、現在まで5期連続で当選を果たしています。父親は元内閣総理大臣の小泉純一郎氏で、政界の注目を集める人物の一人です。環境大臣や内閣府特命担当大臣などを歴任し、今回自民党選挙対策委員長に就任しました。

経歴

小泉進次郎氏は、関東学院大学を卒業後、アメリカのコロンビア大学で修士号を取得。帰国後は父親の秘書を務め、2009年に衆議院議員として初当選しました。その後、内閣府大臣政務官や自民党青年局長、農林部会長などを歴任し、2019年には環境大臣に就任。環境政策を推進する中で、レジ袋有料化などを導入し、環境問題に積極的に取り組んできました。

取り組んだ政策

小泉進次郎氏は、環境大臣としてプラスチックごみ削減や炭素税導入の議論を進め、持続可能な社会を目指す政策を実施しました。特にレジ袋の有料化は、国民の意識啓発を目的としており、その成果として廃プラスチックの削減に成功しています。近年では、選択的夫婦別姓や同性婚などのジェンダー問題にも前向きな姿勢を示しており、多様な社会の実現を目指しています。

【国会対策委員長】坂本哲志氏

坂本哲志氏は1950年11月6日生まれ、熊本県出身の自民党所属の政治家です。現在、衆議院議員を7期務め、2024年9月に自民党の国会対策委員長に就任しました。過去には農林水産大臣や孤独・孤立対策担当大臣などの重要なポストを歴任しており、幅広い分野で活躍しています。

経歴

坂本氏は熊本商科大学付属高等学校、中央大学法学部政治学科を卒業後、熊本日日新聞社で記者として働きました。1991年に熊本県議会議員に当選し、4期務めました。その後、2003年の衆議院選挙に熊本3区から無所属で出馬し初当選。以降、衆議院議員としてのキャリアを積み、総務副大臣や農林水産大臣、内閣府特命担当大臣など多くの重要ポストを経験しました。

取り組んだ政策

坂本氏は、熊本地震からの復興支援に尽力し、被災地の財政負担を軽減するための支援制度づくりに努めました。また、地方創生や少子化対策にも積極的に取り組み、特に孤独・孤立対策では、社会的不安に寄り添う政策を推進。農業分野では、中山間地の農業を支えるための所得補償や畜産・酪農の取引規制問題にも取り組んできました。

【幹事長代行】福田達夫氏

福田達夫氏は、1967年3月5日生まれ、東京都出身の自由民主党所属の政治家です。福田氏は、祖父が第67代内閣総理大臣の福田赳夫氏、父が第91代内閣総理大臣の福田康夫氏という政治一家に育ちました。現在、衆議院議員4期目で、自民党の幹事長代行を務めています。

経歴

福田氏は、慶應義塾大学法学部を卒業後、アメリカでの研究員経験を経て三菱商事に入社し、調査部門で勤務していました。2004年に父・福田康夫氏の内閣官房長官就任に伴い政界入りし、父の秘書として活動しました。2012年の第46回衆議院議員総選挙で初当選し、その後も安倍内閣で防衛大臣政務官兼内閣府大臣政務官を務めます。党内でも筆頭副幹事長や総務会長といった要職を歴任しました。

取り組んだ政策

福田達夫氏は、憲法改正や自衛隊の存在明記に賛成する立場をとり、外交・安全保障政策にも積極的に関与してきました。選択的夫婦別姓制度やLGBTQ+に関する理解増進法案など、ジェンダーに関連する課題にも一定の理解を示し、賛同しています。若手議員を中心とした「党風一新の会」を立ち上げ、党内の刷新を目指した活動を行ってきた点でも知られています。

【組織運動本部長】小渕優子氏

小渕優子氏は1973年生まれ、東京都出身の政治家です。自由民主党所属の衆議院議員であり、現在8期目を迎えています。父は元内閣総理大臣の小渕恵三氏で、彼女自身も経済産業大臣や財務副大臣を歴任しました。現在は自由民主党の組織運動本部長を務め、党の運営に深く関わっています。

経歴

小渕氏は2000年に群馬5区から衆議院議員に初当選し、その後も連続して当選を果たしています。入閣経験も豊富で、2008年には内閣府特命担当大臣として初入閣し、その後、経済産業大臣や選挙対策委員長も務めました。2021年からは組織運動本部長を務め、自民党内の各種組織・団体との連携を強化する役割を担っています。

取り組んだ政策

小渕氏は少子化対策や男女共同参画の推進に力を入れています。少子化問題に関しては、結婚や出産に伴う経済的な負担軽減を重要視し、出産費用の支援なども提唱しています。また、水素社会推進議員連盟の会長として、持続可能なエネルギー政策にも積極的に取り組んでいます。

【広報本部長】平井卓也氏

平井卓也氏は、1958年香川県高松市生まれの自民党所属の政治家です。衆議院議員を8期務め、現在は自民党広報本部長を務めています。祖父や父も参議院議員を務めた政治一家に生まれ、家業の西日本放送や四国新聞で経営に携わった後、政界に転身しました。地元香川1区で長く活動し、特にデジタル政策で注目を集めています。

経歴

上智大学を卒業後、電通に入社。その後家業に戻り、西日本放送の社長を務めましたが、2000年に衆議院議員に初当選し、政界入りを果たしました。2018年に安倍内閣で初めて入閣し、クールジャパン戦略やデジタル社会推進に関与。その後、菅内閣ではデジタル改革担当大臣に就任し、日本初のデジタル庁の設立に大きく貢献しました。

取り組んだ政策

平井氏の主要な政策分野はデジタル化です。デジタル庁の設立や、マイナンバー制度の普及、行政のデジタル改革を推進し、国民の利便性向上を図りました。また、ITを活用した地方創生「デジタル田園都市国家構想」も提唱。さらに、情報通信技術を活用した産業振興にも力を入れており、日本のデジタル化をリードしてきました。

石破新体制の政策がもたらす地域への期待

この記事では、石破茂氏を新総裁とする自民党の新執行部人事について解説してきました。副総裁の菅義偉氏や幹事長の森山裕氏をはじめ、経験豊富な幹部たちが選ばれた新体制は、地方自治体にとっても大きな関心事となっています。彼らのこれまでの経歴や取り組んだ政策が、地方行政にどのような影響を与えるのか、引き続き注目が必要です。

ぜひ、この記事の内容を参考にしながら、地域に合った施策を検討する際のヒントとしていただければ幸いです。

【参考資料】
【一覧】石破総裁 自民党新執行部が発足 閣僚顔ぶれも固まる|NHK|2024
自民党執行部の顔ぶれ(2024年9月30日)|nippon.com|2024
自由民主党役員|自由民主党|2024
麻生太郎|Wikipedia|2024
菅義偉|Wikipedia|2024
森山裕|Wikipedia|2024
鈴木俊一 (衆議院議員)|Wikipedia|2024
小野寺五典|Wikipedia|2024
小泉進次郎|Wikipedia|2024
坂本哲志|Wikipedia|2024
福田達夫|Wikipedia|2024
小渕優子|Wikipedia|2024
平井卓也|Wikipedia|2024