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ひとり親を支えたい!~2つの自治体支援事例~

作成者: 高松陽子|2024/03/29 4:48:27

issuesの高松です!

「ひとり親家庭への自治体支援を知りたい」

ひとり親が、仕事をして、子育てをして‥というのはとても大変!

またひとり親は、子育てのため仕事ができる時間が限られていて、貧困になりやすいという問題点も。

それぞれの自治体で、どんな支援を行っているかまとめてみました。

最後までお読みいただくと、お住まいの自治体で活用できるヒントが得られますよ。

 

【東京都足立区】欲しい情報をひとまとめにして、ひとり親を支援

東京都足立区では、ひとり親家庭がライフステージに応じて使えるサービスをまとめた冊子を配布しています。


ひとり親が使える支援をまとめた1冊

「ひとり親応援BOOK」には、ひとり親が足立区内外で活用できる助成、貸付、子育て、住まい、就労、相談窓口などの情報が書かれています。

この1冊があれば、自治体やその他の支援機関とつながることができて、ネットから膨大な情報を調べる時間も短縮できます。


職業の紹介や資格取得へのサポートをひとまとめ

ひとり親にとって、仕事を探すのも一苦労。

足立区では、仕事につながる資格や就職をサポートする冊子も用意しています。

・さまざまな職業が紹介されており、資格を取るために利用できる制度がまとめられた「資格を取って働くBOOK」

・仕事に関する相談窓口をまとめた「一歩踏み出したいときしごとの相談窓口」。

また定期的にひとり親に向けたセミナーも開催。

就職・転職・資格取得や、将来必要になるお金のことなどを短時間で学ぶことができます。

無料の託児もついていて、ひとり親が参加しやすいよう配慮がされています。

〇ひとり親への支援|足立区

 

【兵庫県明石市】養育費支払いのサポート

兵庫県明石市では、離婚したひとり親が養育費の支払いを受けられるよう、自治体としてサポートしています。


養育費が支払われている家庭は約3割

離婚したひとり親で問題になってくるのが養育費の取り決め。

令和3年ひとり親世帯等調査(厚労省)では、取り決めを決めている母子家庭は46.7%。

実際に離婚後の養育費が支払われているのは母子家庭の28.1%という結果が。

7割の家庭では、子どもの生活や将来に必要な養育費を受け取ることができていません。

〇「令和3年度全国ひとり親世帯等調査」結果について 厚生労働省子ども家庭局家庭福祉課

養育費の取り決めサポート

明石市では養育費の取決めを、調停調書や公正証書などの公的な書類として作成することを支援しています。

公正証書などがあれば、万が一不支払があったときに、相手の差し押さえができるからです。

具体的には、
・手続きのアドバイス
・取り決めに必要な費用の全額補助金
など。

法律は難しくて、1人だと何を準備したらよいか分からず、不安になる部分ですよね。明石市では手厚くサポートしています。

〇養育費取決めサポート事業/明石市


養育費の立替支払い

明石市では、養育費を受け取るべき住民に市が立替払い(最大3か月、上限月額5万円)を行っています。

立替払いと同時に、市は養育費を支払うべき義務者に督促もします。

〇こどもの養育費立替支援事業/明石市

養育費の差し押さえサポート

明石市では調停調書や公正証書などで養育費の取決めをしたけれど、実際に受け取ることができていない場合に、養育費を受け取るべき人が裁判所に出す差押え手続きの費用を補助します。

法律の難しい部分も相談にのってくれます。

裁判所と聞くとハードルが高くて1人だったらできないことも、市が全面的にバックアップしてくれるので、ひとり親にとっては心強いですね。

〇養育費差押えサポート事業/明石市

ひとり親家庭を自治体が支える

この記事では、東京都足立区のひとり親向けに冊子での情報提供、兵庫県明石市の養育費の支払いサポートについてご紹介しました。

ここ最近は物価の上昇もあり、ひとりで収入を得て、家族を支えるひとり親家庭の中には、厳しい状況におかれている方もいらっしゃいます。

家庭のことなので自治体が介入しにくい部分ではありますが、制度があることを知れば、使いたいと思う家庭は多いはずです。

是非お住まいの自治体での参考になさってみてください。