issuesの高松です!
「フリースクール利用者への支援策を知りたい」
フリースクールは主に、不登校の子供に、学習活動、教育相談、体験活動などの活動を行っている民間の施設です。
フリースクールに通う費用は、今まではそれぞれの家庭で全額支払っていましたが、自治体によって補助金が出るようになりました。
この記事ではフリースクールに通う子どもたちを支援している自治体の事例をご紹介します。
フリースクールに国からの補助金は無いのが現状です。
理由は、
・フリースクールの定義が決まっていないこと
・国の基準に縛られない自由な教育ができる
から。
そのためフリースクールの費用は、それぞれの家庭で全額を負担します。
金銭的な面で補助を求める親の意見はとても多いんです!
総務省のアンケート調査で、以下のような意見が聞かれました。
・費用負担が重い、フリースクールにも支援してほしい
・ フリースクールは公的支援がなく、通う人が(家族が)学費を払っている。決して安い額ではない。所属する公立小学校では毎年教科書も配布されるし無料。フリースクールにも公的な支援をお願いしたい。
・ 民間のフリースクールを選択すると、全てが自己負担。給食の補助分の金額のサポートでもせめてあればと願う。もしくは適応指導教室やフリースクール等への昼食代の補助。
・ 自分の子は、通っているフリースクールがあっていたので生き生きとして自分を取り戻した。公共施設が足りないので、民間の施設は大変ありがたいが、費用は高く補助はない。
●不登校・ひきこもりのこども支援に関する アンケート調査の結果 │総務省 令和 5 年 7 月
三重県では県内に住んでフリースクールに通っている不登校の子供たちがいる世帯に、利用料の2分の1の額を補助しています。
上限があり、児童生徒等1人につき、1カ月につき15,000円までです。
三重県のような経済的支援は多くの自治体で取り入れられるようになってきました。例えば、東京都・神奈川県鎌倉市などがあります。
●生徒指導・学校安全:フリースクールで学ぶ子どもたちへの経済的支援申請の受付を開始します│三重県 2024
●フリースクール等の利用者等支援事業(助成金)に関するご案内│東京都 2024
●フリースクール等に通われている児童生徒の利用料等を補助します│神奈川県鎌倉市 2024
群馬県では、フリースクールの運営者への経済的支援を行っています。フリースクールに通う生徒児童の授業料だけでは運営が厳しいという事情からです。
何よりフリースクールがなくなったら、通っていた児童生徒の受け皿がなくなり、子どもたちやその家族が困ることになります。
補助金には2種類あります。
●通常の事業運営経費
補助率:2分の1
補助限度額:100万円
●新たなフリースクール等の形を先導するような取組を実施する施設が対象の上乗せ支援金
補助対象経費:提案する取組のために要する経費
補助率:2分の1
補助上限額:300万円
また、県教育委員会で任用した専門家をフリースクールに派遣して、経営・施設運営等の助言など、経営基盤強化のための支援も行います。
●令和6年度群馬県フリースクール等支援事業補助金│群馬県 2024
奈良市では公設でフリースクールを設置しています。
対象は、奈良市在住の学校に行きにくい児童生徒(小学4年生から中学3年生)。
最初に在籍する市内小・中学校の担任や、教育相談コーディネーターに相談。それからフリークスールのカウンセラーと親、子どもが面談して、入室が決まります。
公設のため無料で利用できますが、これから人口減少が見込まれる地域で、増えていく不登校児を支えていけるのか財政的な課題もあります。
●公設フリースクール「HOP(ホップ)青山」の施設案内 - 奈良市ホームページ
●公設フリースクール等多様な学びの場づくりに係る財政支援について│奈良市
この記事では、三重県のフリースクールに通う生徒児童への経済的支援、群馬県のフリースクール自体への経済的支援、奈良市の公設フリースクールについてご紹介しました。
不登校児が年々増えていて、フリースクールへのニーズが高まることが予想されます。
ぜひお住まいの自治体での参考になさってみてください。