issuesの高松です!
「人口が増えている自治体はどんな取り組みをしているのか知りたい」
日本の人口は2005年から減少傾向が続いています。2023年の出生数は72.6万人と過去最低で、これからますます人口減少の加速が見込まれます。
そんな中、人口が増えている自治体もあるのです!ここでは、人口が増えている自治体の中から3つの事例をご紹介します。
https://www.jri.co.jp/page.jsp?id=107273
熊本県嘉島町は熊本市の南東部に隣接しています。嘉島町では令和4年8月に人口1万人を突破し、令和6年4月30日時点での人口は10,194人です。
嘉島町の面積は16.65㎢と熊本県内で一番小さな町です。
町がコンパクトで、公共施設やショッピングモールにアクセスしやすく、町内で用事を済ませられる便利さがあります。
隣接する熊本市に行きたいときにはバスもあり、交通が確保されています。
また町内は自然も豊か。平成の名水百選にも選ばれた浮島もあり、商業施設も自然も楽しめます。
工業団地やショッピングモールなど、町内での雇用が多いことも特徴。
例えば、
・熊本南工業団地には企業が24社
・ 流通卸売団地「嘉島リバゾン」には企業が 22社
・大手飲料メーカー熊本工場
・大手ショッピングモール
など。
町内で雇用があることで他地域から移り住む方もいます。
「車がなくても困らない!」自然の豊かさと利便性を兼ね備えた嘉島町の魅力│ 熊本ONLINE瓦版【熊本県地域振興課】 2023
長野県南部に位置する南箕輪村は、長野県内で最も人口の多い村です。令和6年1月1日時点の人口は16,109人。高齢化率は23.9%で県内最少です。
人口の7割以上が移住者の南箕輪村。移住者に選ばれる理由の一例をご紹介します。
東京や中京圏へのアクセスの良さ
中央自動車道伊那インターチェンジがあり、東京からは約2時間30分、中京圏からは約2時間程度でアクセスできます。
住宅費の安さ
大都市圏と比較して物件が安く借りられたり、購入できるのが魅力です。特に子育て世代で部屋数が必要な家庭には、広い家が安く手に入ります。
豊かな自然
休日にはキャンプやスキーを楽しめて、自然を活用したアクティビティが豊富です。
町内、近隣の市町村で仕事がある
精密機械工業が盛んな地域で、村内や近隣市町村に働く場所が多いです。
買い物も困らない
近隣市町村にショッピングができる商業施設があり、買い物も便利です。
手厚い子育て支援
・保育園は待機児童なし
・保育園で運動保育士による運動あそび
・病児保育(小6まで)
・子育て支援センター
・子育てサークル
など子どもたちがすくすく育つ環境が整っています。
教育環境
農業系を学べる高校、短期大学、信州大学・大学院が町内にあります。農業系を学ぼうと思えば、町内で学び続けることもできます。
長野県南箕輪村/人口が増え続ける謎の村│日本町村会 2024
神奈川県の西部に位置する開成町。面積は6.56 km²で神奈川県内で一番小さな町です。令和6年5月1日時点で人口は18,768人です。
小田急小田原線の駅があり、新宿まで最短で1時間30分でアクセスできます。また、JRのある小田原市までは約10分と交通の便も良いです。
開成町では都市計画で、町内を3つの区域に分け、暮らす、働く、遊ぶのバランスが取れる街づくりをしてきました。
・ふるさとゾーン:農業振興が中心のエリア
・くらしゾーン:宅地や公民館、郵便局など都市機能が中心のエリア
・ときめきゾーン:大手企業の研究所などがある産業拠点
さらに、1980年代に小田急開成駅が開業すると、人口増加を見越して小学校建設のための土地を確保しました。実際に、子どもの数が増加したことをきっかけに、2010年(平成22年)に「開成町立開成南小学校」を開校。事前に建設地を確保していたため、スムーズに建設できたのです。
65年間人口が増え続ける「便利な田舎」、神奈川・開成町│日本経済新聞 2022
人口増加を続ける“選ばれる”開成町の魅力/開成町(神奈川県) | マチノコエ 2014
この記事では、熊本県嘉島町のコンパクトな街づくり、長野県南箕輪村の移住者に魅力的な村づくり、神奈川県開成町の町のゾーニングをご紹介しました。
それぞれの自治体で、地域の特性に合わせた人口増加への取り組みがされています。
人口減少で頭を抱えている自治体は多いと思います。ぜひお住まいの自治体での参考になさってみてください。