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学ぶって楽しい!自治体のリスキリング支援~2つの事例より~

「リスキリングを始める企業は増えているけど、自治体としてどんな支援ができるか知りたい」

リスキリングは、業務の効率化や業績拡大、そして賃金アップにつながります。さらには、視野が広がったり、学ぶ楽しさを知ることもできます。

この記事では、鹿児島県鹿屋市の市役所職員へのリスキリング支援、富山県内の企業へのリスキリング支援の事例をご紹介します。

最後までお読みいただくと、お住まいの自治体で活用できるヒントが得られますよ。

 

リスキリングとは?

リスキリングは、新しいスキルや知識を学び、これからの世界で必要とされる能力を身につけることです。

特にデジタルトランスフォーメーション(DX)への対応を迫られる自治体や企業で、注目されています。

日常の業務を理解している職員が、リスキリングで得た知識を活用することで、仕事の効率化を推し進め、業務への理解をより深くすることができます。

【鹿児島県鹿屋市】e-ラーニングでITスキルアップ

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リスキリングのきっかけは「鹿屋市スマート化計画」

鹿屋市が掲げる理念は大きく3つあります。

①スマートな市民サービス<行かない、書かない市役所>

例えば、
・ネットで申請すると自宅に住民票が届く(行かない)
・児童手当の申請も事前にネット申請して、当日は市役所で二次元コード出すだけ(書かない)
など。

ITを取り入れつつ、住民が使いやすい窓口を目指しています。


②スマートな職場

今まで書類に囲まれていた市役所。

文章のデジタル化、テレワーク、web会議などで職場環境の改善をします。


③スマートな職員

今まで、紙の書類の期日に追われ、なかなか思うように休みが取れなかったり、残業が増えたりしていた鹿屋市役所。

今までの業務をデジタル化することで、業務効率を上げて、休みを取りやすくなりました。



3つのスマートを目指す鹿屋市では、e-learningを活用したリスキリングを取り入れています。


職級毎に変わるプログラム

鹿児島県鹿屋市では、職級ごとに研修を行うプログラムを決定。役割に応じたスキル獲得を目指しました。

例えば、20代の職員にはRPAの基礎研修や、電子文書管理、業務システム研修など。

管理職にあたる40代には、テレワークマネジメントなど。

大手のe-learning教材会社と提携。デジタル推進課がラーニングパスを作成し、必須講座と希望があれば推奨講座を受講します。

ICTに強くない職員でも分かりやすいよう、アニメも交えた内容で、受講者から良い反応が出ているそうです。


●DX推進をめざし業務効率化と独自の職員研修を展開 鹿屋市の「スマートな市民サービス」実現

●鹿屋市役所 スマート化計画


【富山県】企業へのリスクリング支援

リスキリング
富山県ではリスキリングを行う県内企業に、その費用の一部を補助する「とやま人材リスキリング補助金」を新設しました。

富山県でのリスキング課題


富山県でみると、DXに取り組んでいる企業の割合は17.1%で全国4位。リスキリングに取り組んでいる企業の割合は61.2%で全国1位。

富山県はリスキリングが進んでいるように見えますよね。

しかし県内企業でIT化を進める人材の育成の計画を策定しているのは27社、策定していないのは277社。

富山県内にはリスキリングを支援できる受け皿(県の技術専門学園など)がたくさんあります。しかし社外の機関を活用している企業は30%程度。

県内企業にリスキリングできる施設をどんどん活用してもらおうと、この制度が始まりました。


●とやま人材リスキリング補助金


10時間未満の教育訓練をカバー

国の制度では教育時間が10時間以上と決められており、短時間のリスキリングには補助が出ませんでした。

富山県では、10時間未満の研修に補助がでます。これは、富山県独自の取り組みで、短期間の学びもしっかりとフォローできる制度です。

●富山県/「とやま人材リスキリング補助金」のご案内


リスキリングで大切な目的の設定


この記事では鹿児島県鹿屋市の自治体職員のリスキリング、富山県富山市の企業へのリスキリング支援をご紹介しました。

リスキリングをする上で大切なのはゴール設定。目的がないとどんなに素晴らしいリスキリングのプログラムでも、成果が出にくいと言われています。

 


ぜひお住まいの自治体での参考になさってみてください。