ICT活用で学校生活が楽しくなる!
こんにちは。issues(イシューズ)の高松です。
「1人1台タブレットを配布したけど、上手く活用できていない」
このようなお悩みはありませんか?
タブレットやPC端末は、教員が使いこなせないとなかなか子どもたちに伝えにくいものですよね。
しかしICT活用は、子どもたちの視野や可能性を広げてくれるものでもあります。
この記事では、2つの自治体でのICT事例をご紹介します。
【熊本県熊本市】不登校でも授業に参加したい!オンラインでの学習支援
熊本市の小中学校の不登校児童生徒は小学校約750人、中学校約1390人(文部科学省の2021年度調査より)。
人数はここ5年間で倍増しているんです!
熊本市教育委員会では不登校の子どもたちを対象に、フレンドリーオンラインという学習支援方法を行なっています。
2022年度に参加している小学生は51人、中学生は180人で、参加人数は年々増えているそうです。
新型コロナウイルス感染症で一斉休校なったときのオンライン授業で、不登校の児童生徒が参加できたケースが多かったことに着目しました。
「オンライン授業なら不登校の子どもたちも授業に参加できるのでは?」
2021年9月に実証実験を開始して2022年に本格スタートしました。
2つの拠点学校から授業を配信
市内の1小学校、1中学校からzoomで授業を配信。
子どもたちは市から支給されているGIGA端末で学習アプリを活用して学習を進めていきます。
分からない部分は、チャットや学習支援アプリを通じて、専任教員に質問します。
その他、市内の美術館や博物館などからオンライン中継する出前授業も月に数回開催しています。
友人とのコミュニケーションもできる
オンライン授業だと先生とのチャットだけで、他の人と話す機会がないのでは、と思いますよね。
フレンドリーオンラインでは、友人とのコミュニケーションも活発です。
週1回「おしゃべりタイム」と、その他の曜日で開催されるオンライン学習後の「アフタースクール」で、希望者が参加しています。
日替わりテーマを決めて、生徒たちの興味のあることや推しの人物などについて、学年に関係なく話し合います。ときには、将来の夢や進路などについて話すこともあるそうです。
フレンドリーオンラインが安心できる居場所に
学校に通えないことに劣等感や社会から取り残されていると感じている子どもたち。
フレンドリーオンラインでの教員とのやり取りを通じて、
「今までとても辛かったけど先生たちから元気をもらっている」
「ありがとうって言われることが嬉しい」
「居場所ができたことが心が救われた」
といった子どもたちの反応があります。
オンラインを上手く使うことで、不登校の子どもたちの学習面、精神面でのサポートができることを教えてくれる事例です。
●フレンドリーオンラインについて / 熊本市ホームページ
●フレンドリーオンライン(YouTube)
【岐阜県岐阜市】学校と保護者との連絡をデジタル化
岐阜県岐阜市では、学校と保護者の間に発生する、朝の欠席連絡、保護者へのお手紙、アンケートなどをデジタル化しています。
デジタル化のきっかけは教員の仕事が多すぎる課題から
学校と保護者の連絡をデジタル化した理由の一つは、教員の働き方改革です。
例えば、
・朝の欠席、遅刻の電話連絡。教員は授業の準備もあるのに、電話対応に追われている。
・学校からのおたよりも印刷、仕分け、児童へ配布の手間が発生。
・学校での出席情報システムへの入力作業の手間
など。
授業以外の業務が非常に多い!
またプリントは、子どもたちがかばんから出し忘れることもあり、確実に学校からの連絡が届かないという問題もありました。
電子化は学校と保護者両方でWIN-WIN
デジタル化したところ、教員の負担軽減ができて、保護者からも好評で、両方にメリットが。
朝の欠席、遅刻連絡も、保護者のスマホでいつでも連絡できて、学校への電話も激減。
その分の時間を授業の準備や、子どもと向き合える時間に充てることができるようになりました。
また、保護者向けのお手紙やアンケートも一括配信できるので、印刷などの時間がなくなり、業務軽減につながっています。
さらに、お知らせが親に確実に届くようになり、学校と保護者の連絡がスムーズになりました。
ICTの活用が上手く回っている事例の1つです。
●学校と保護者間連絡のデジタル化による利便性向上と働き方改革の推進|デジ田メニューブック
デジタル活用は教育に欠かせないものに
この記事では、熊本県熊本市のデジタルで不登校児童生徒をサポートする事例、岐阜県岐阜市の学校と家庭の連絡のデジタル化をご紹介しました。
学校教育でデジタル端末は欠かせないものになっています。
今の子どもたちが大人になるころには、選択する職業も今と大きく変わっていることでしょう。
タブレットやPCは視野や発想、コミュニケーションを広げてくれます。
ぜひお住まいの自治体での参考になさってみてくださいね。