健康寿命日本一を目指す大分県の取り組み
こんにちは!issues(イシューズ)の藤野です。
- 地域の健康づくりに寄与したい
- 医療財政の健全化を目指したい
このようなお考えはございませんか?
本記事では、
- 「健康寿命日本一おおいた」の取り組み成果
- 目標達成に向けた3つの取り組み
- 大分県独自の「健康寿命の補助指標」
について紹介します。
「健康寿命日本一おおいた」の取り組み成果
大分県では、県民が生涯にわたり健康で活力ある生活を送ることができるよう、「健康寿命日本一」の実現を目標としています。「健康寿命」とは、健康上問題のない状態で日常生活を送ることができる期間をさします。
大分県の健康寿命は、2021年12月の発表において、男性全国1位(73.32歳)、女性全国4位(76.60歳)を達成し、男性は「日本一」となりました。2016年の調査では男性全国36位(71.54歳)、女性全国12位(75.38歳)であったことから、飛躍的に順位を伸ばしています。
目標達成に向けた3つの取り組み
飛躍的に健康寿命の順位を伸ばした大分県。目標達成に向けた3つの取り組みについて紹介します。
1.多様な団体を巻き込んだ「健康寿命日本一おおいた創造会議」
大分県では、主要39団体と県による県民会議「健康寿命日本一おおいた創造会議」を開催しています。参加団体は、経済・保健医療福祉・報道・健康づくり関係・大学法人・行政機関など、多岐にわたります。
①各団体における取組の情報共有、②健康づくりの推進。③推進強化月間(10月)における取組拡大、④構成団体と後述の「おうえん企業」との連携推進が、創造会議の目的・意義です。
2.県民と企業がwin-winとなる「健康寿命日本一おうえん企業」登録制度
大分県では、「おおいた県民のうんどう(運動習慣)えいよう(栄養バランス)かんきょう(社会環境)等の改善を応援する企業」を「健康寿命日本一おうえん企業」として登録する制度を設けています。
県民のメリットである「健康寿命の延伸」と、企業のメリットである「企業イメージ向上」「新たな企業価値の創造」がwin-winとなるこの制度には、114団体が登録されています(2023年1月現在)。
<団体の登録例>
・食品、医薬
・金融、保険
・小売、卸売
・スポーツ
・報道機関
・調理
・交通機関
・その他(医師会、薬剤師会など)
3.県民総ぐるみの機運を醸成「みんなで延ばそう健康寿命」推進月間
大分県では、10月を「みんなで延ばそう健康寿命」推進月間と位置づけています。推進月間を含む9~11月の3ヶ月間に集中して番組やイベント等を開催することで、県民が一致団結して健康づくりに取り組む機運を醸成しています。
大分県独自の「健康寿命の補助指標」
大分県では、男女とも日本一に向け、実効性ある評価体系を構築しています。健康寿命とは、「健康上の理由で日常生活に何か影響があるか」という主観的な健康観で結果が出るため、分析・評価が難しく、対策がたてづらい指標です。さらに、調査は3年ごと、発表まで2年のタイムラグがあることが課題です。
そこで、健康寿命の新たな評価体系を構築すべく、補助指標として新たな客観的評価指標を設定しています。この指標は毎年度測定可能なため、タイムラグなく状況把握が可能です。
<市町村の健康指標(13項目)>
- おたっしゃ年齢
- 特定検診受診率
- 特定保健指導実施率
- メタボリックシンドローム該当
- 血糖高値
- 空腹時血糖
- 身体活動
- 睡眠で休養が十分にとれているもの
- 喫煙習慣のあるもの
- 食べる速度
- なんでもかんで食べることができるもの
- 通いの場
- おおいた歩得ダウンロード率
さいごに
本記事では、健康寿命No.1を目指す大分県の取り組みである「健康寿命日本一おおいた」について紹介しました。地域の健康づくりに向けた施策のヒントとして、ご活用ください。
【参考資料】
https://www.pref.oita.jp/site/kenkozyumyo-nipponichi-oita/
https://www.mhlw.go.jp/content/12602000/001103880.pdf